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INTERVIEW

fluctのCTOが考える、楽しく仕事をするために必要な3つの“モノ”とは

良いエンジニアは実務の中で判断力がある

2019年8月にfluctのCTOに就任した鈴木さん。学生時代からサービス開発に携わっていた鈴木さんに、VOYAGE GROUP(※以降「VOYAGE」)でのキャリアの歩みから、仕事や会社に対しての意識変化、そして今後の展望について話を聞いてみました。

鈴木 健太

Kenta Suzuki

株式会社fluct CTO

2012年新卒入社。グループ会社fluctにて広告周りのエンジニアリングに携わっている。また、エンジニア向けインターンシップ「Treasure」の講師なども長年務めている。共著には「みんなのGo言語」「データ分析基盤構築入門」がある。

ーーVOYAGEに入社したきっかけを教えてください。

鈴木:修士1年の時、チームや複数で開発する経験をしたくてVOYAGEのインターンシップ「Treasure」に参加したのがきっかけでした。当時はコンサルやろうとかエンジニアやろうとか色々悩んでいたのですが、結果やっぱり作るのが好きだなと感じて、自分らしく働けてテクニカルにも勉強になったVOYAGEに入社を決めました。グループ会社のfluct配属となり、アドネットワーク事業者や広告代理店に対してスマートフォンに特化したオーディエンスデータを提供する「cosmi」というDMP(※1)の開発を1年ほどやっていましたね。その後データ分析本部という部署を作り、Zucksとfluctの配信データを横断的にみて分析することをやっていたのですが、色々あって1年でチームを解散。僕はSSPチームに異動して副本部長・マネージャーを経験し、今年の8月にfluctCTOになったという流れです。

ーーとくに大変だった出来事はありましたか?

鈴木:fluct自体でいうと、fluctがある程度国内シェアを獲ったタイミングは大変でした。今は色々な仕込みがあるので良いのですが、そのタイミングの時は次何をするのかという方針が弱くて。数字を伸ばせば良い時期ってやるべきことはシンプルですごくわかりやすいのですが、ある程度シェアを取ると、システムやプラットフォーム、会社として次どういうトライをしていくかが大事になります。これまでKauliやゴールドスポットメディアの買収などいくつかトライはあったのですが、純粋にSSPを伸ばし続けるのが難しいフェーズがやってきて、その時は一番難易度が高かったなと思います。

ーーそうした時はどのように決断してきましたか?

鈴木:まずは失敗をたくさんすることです。SSP単体でできること・その他でできることを思考してトライして、自分たちのコアは何かというのを1〜2年かけて見つけていきました。そうしてようやく「SSPとしての機能性を高めるために色々なところと連携する」という道が見えましたね。一方で、プロダクト側の人間として難しかったのは、皆やりたいことがあるというところです。スマホ営業をやっている人たちはスマホの機能が欲しくて、アドネットワーク伸ばしたい人たちはアドネットワークを最適化する仕組みが欲しくて、RTBを伸ばしたい人たちはプログラマティックを伸ばしたい。もちろん全部大事なので、最初は言われたらやるスタンスで進めるのですが、的外れなものを作っていたら意味がない。

なので、何が必要で、どう作ったら良くて、競合はどうしてて、fluctとしてはどのようなアプローチが良いのか、現場の人ととことんやりとりするというのはやっていたことですし、今もやっています。当然ながらビジネスファーストで、それはすごく難しいのですが面白いところです。今はグローバルなプロダクトに負けないように、SSPとしての役割を整えてユーザーさんに提供したいものを届けられるようなツールにするというのが明確なので、その辺はやりやすくなりました。

ーー全社活動では何かやっていることはありますか?

鈴木:2013年から学生エンジニア向けインターンシップ「Treasure」の講師をやっています。最初はメイン講師のサブとして関わっていましたが、2016年からは僕がメイン講師でやらせてもらっていました。今年は1講義のみ担当しています。元々僕がメイン講師になる前まではPHP(※2)がメイン言語だったのですが、僕はGo(※3)にしたくて変更しましたね。変えた理由は2つあって、1つは単純に僕がGoが好きということ。もう1つは、時流として学生が新しくWebサーバーを書く時に、PHPよりもGoを選ぶ人が増えているというところです。GoはGoogleが作った若い言語なのですが、比較的書きやすく、バグにも気付きやすいし軽量で速いのにすごくシンプルなんです。もちろんPHPもすごく良い言語なのですが、講義で扱う分にはGoは教育に向いてる言語なので、使うことに決めました。

なので、Webをやりたくてある程度将来潰しの効きそうなものを選びたい学生には、Goは良い選択肢かなと思います。プログラミングは動的型付けな言語と静的型付けな言語があって、それぞれ柔らかい言語と硬い言語、と表現したりするのですが、Goは比較的硬い言語なので、今まで柔らかい言語をやってきた人は一度硬い言語を経験した方が良いんじゃないかなと思います。

良いエンジニアになるためには“余裕・能力・問題”が必要

ーー日頃仕事に関してどのようなインプットをしていますか?

鈴木:仕事が一番のインプットです。プログラマーと聞くと、本読んだり趣味的にプログラム書いてたりとかのイメージがあるかもしれませんが、僕は仕事ばかりしてます(笑)。平日の朝から帰るまでの時間、ちゃんと問題を認識して課題を設定し、それに対してアプローチしてコードを書いてリリースする。これが一番の勉強だと思っています。

やっぱり、良いエンジニアって実務の中で判断力があるんですよ。これって決して綺麗なコードを書くことだけでは成り立ちません。自分が実践しないと解けない問題があって、それを毎日解き続けるからこそスキルはつくと思っているので、仕事の中では毎日ちゃんとアウトプットを出すことを意識しています。そうすると少なからず毎日プロダクトにプラスの影響が出るので、それを平日毎日1回以上やると1年で200回ほどできます。そしたら絶対に強くなるじゃないですか。もちろん仕事中に本も読みますが、あくまでも必要になったら読むだけで、日々問題をちゃんと解くというところですね。

基本的に楽しく仕事をしたいので、楽しく仕事をするためには何が必要なのか考えた時、「余裕」「能力」「問題」があることかなと。そう考えると、能力が上がらないと楽しくならないので、能力を上げる必要があります。でも最初から能力がある人はいないので、小さなものでも良いから少しずつ実績を積み重ねて、信頼を得て、大きな問題をもらえるようになる。そこでアウトプットをすることで大きな成果が出て、能力になる。こうしてサイクルを回していくと能力は育ってきます。なので、これをやるためには毎日問題を出さないといけなくて、そうしないと楽しさが上がる前に能力が上がらないので、面白さが増さないんですよね。ゆえに僕は、昨日より良い仕事をするように心がけるというのは大きいです。

ーーfluctのCTOとしては今後どうしていきたいですか?

鈴木:今fluct自体は開発がうまく回っていて、チームもベテランから若手まで幅広い層になっています。プロダクトも強化できている中、まずはプロダクトのケイパビリティを上げていくことを引き続きやっていきます。今後fluctが他のSSPなどと比べられる時、機能で負けてはいけないので、満遍なく整えていこうと動いています。

あとは育成の部分で、新卒エンジニアを育てられるようにしたいです。技術力評価会だったり、色々なアウトプット・インプットの場はあるのですが、その業務の中でみんなが成果を出せるようにしたい。仕事は能力が上がらないと面白くならないし、かつ信頼を得ていかないとさらに面白い仕事にならないので、そのループに乗せられるようにみんなを巻き込んでいく。大前提これをしたくて、そのためにレビューや夕会をしたり、色々な仕掛けをしていきたいなという風に思っています。

ーー全社活動の方でも考えていることがあれば教えて下さい。

鈴木:僕の中で考えている方針として、優先的に採用に時間を使うというのはあります。やっぱり良い人と働けるのは会社にとってプラスだし、中にいる人のモチベーションも、僕のモチベーションも上がります。逆に採用を間違えるとすごくコストがかかるので、採用に時間を使うことはマストだと思っています。また、個人的にPodcast(※4)でajitofm(※5)を配信しているというのはありますね。僕は単純にエンジニアの仕事が好きなので、東京に限らず田舎の中学生が「みんな笑いながら話してて、こんなに面白い仕事があるんだ」とajitofmを聴いて感じて欲しいんです。だいたいお酒を飲みながら話しているのですが、お酒飲みながら楽しく仕事の話をできるのはすごい良いことだと思っているので、そうした働き方があることを知って欲しいなと思っています。

※1:データマネジメントプラットフォームの略。主にインターネット広告の分野で、収集した各種データを分析し、目的に応じて利活用するための基盤となるシステム
※2:ラスマス・ラードフ氏によって開発されたサーバーサイドのスクリプト言語。WebサービスやWebアプリ開発に使用される
※3:Googleによって開発されたオープンソースのプログラミング言語。シンプルで信頼性の高い効率的なソフトウェアを簡単に構築できる
※4:インターネット上で音声や動画のデータファイルを公開する方法の1つであり、オーディオやビデオでのウェブログ(ブログ)として位置付けられている。インターネットラジオ・インターネットテレビの一種
※5:ajitofmは技術・ガジェット・エンジニアリング・組織などに関するPodcast

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